第149回 糖質制限をしながら腸内環境を整えるには。

第149回 糖質制限をしながら腸内環境を整えるには。
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今日は糖質制限と腸内環境についてです。

腸内環境と糖質制限

糖質制限を行う上でとても大切なのは
腸内環境を良好に保つことです。

腸は人体の6~7割もの免疫機能を司り感染症や
癌を未然に防ぐ大事な役割を担っています。

幸せホルモンと言われるセロトニンは
腸内でも作られておりその情報が脳に
伝えられ影響を及ぼすとされています。

糖質制限を頑張ってマッチョに痩せたのはいいものの
免疫力が衰えたり、精神状態が悪化してしまっては
健康的な生活は送れません。

ぜひ腸内環境を良好にするような糖質制限ライフを
送りましょう!

私は糖質制限しながら腸内環境を整えるには

1、肉だけでなく魚も食べること。
2、未消化物を作らないこと。
3、腸内ガスを発生させないこと。
4、善玉菌(乳酸菌)を増やすこと。
5、便秘をしないこと。
6、ストレスを溜めないこと。

この6つが鍵になると考えています。なぜこの6つが
大切なのか順番に説明します。

1、肉だけでなく魚も食べる。

お肉は超悪玉菌であるウエルシュ菌の
餌になるとされています。

従って肉を摂りすぎると悪玉菌を増やす事になり
腸内細菌叢のバランスを崩します。

また、お肉の食べると発がん性のある
二次胆汁酸が増え大腸がんの原因になります。

加工肉はもちろんのこと調理で発生する毒素
にも発がん性があります。

以上の事から
糖質制限で肉を多めに食べる人は注意が必要
だと私は思います。

一方で
ビタミンB6、カルシウム、ビタミンD、マグネシウムを
多く摂る男性には大腸がんが少なかったという
国立がん研究センターによる研究結果があります。

参考)国立がん研究センター 多目的コホート研究

葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12、メチオニン摂取と大腸がん罹患との関連について

ビタミンDと大腸がん罹患との関係について

カルシウム、ビタミンD摂取と大腸がん罹患との関連について

マグネシウム摂取と大腸がんとの関連について

※女性に関しては上記の栄養素の摂取と大腸がんのリスクの
相関関係は見られなかったという残念な結果となっています。
後に挙げる便秘の改善やストレスの緩和などで大腸がんを予防
しましょう!

 

尚、これらの栄養素は肉よりも魚介類、海藻類に多く
含まれています。

ビタミンB6・・・マグロ(赤身、脂身)、かつお
ビタミンD・・・・鮭やキノコ類
カルシウム・・・・小魚、乳製品、小松菜
マグネシウム・・・胡麻、あおさ

また、魚を食べる菜食者は大腸がんになりにくい、と
いう研究結果もあるそうです。

参考)ロバスト・ヘルス 魚を食べる菜食者は大腸がんになりにくい。
http://robust-health.jp/article/cat29/mohnishi/000547.php

同じ動物性蛋白でも魚を積極的に食べるようにするといいですね。
私は豚牛などの赤身肉と鶏肉の割合を半々にして、魚は
一日一回、食べるようにしています。

魚を食べられない時はEPA/DHA、ビタミンDの
サプリメントで補っています。

ただし何かと悪者にされるお肉ですが、お肉は
良質のたんぱく質であるのはもちろん
ビタミン、ミネラルも含まれていますので

むやみにお肉を避けるのではなく適度に食べることが
大事だと思います。

2、未消化物を作らないこと

特に注意が必要なのが消化吸収能力の弱い人です。

糖質制限はたんぱく質の摂取量が多くなりますが
タンパク質の消化が上手くいかないと

小腸で栄養が吸収されず、未消化タンパク質が
そのまま大腸に行ってしまい有毒物質を発生
させてしまいます。肝臓にも悪影響を及ぼします。

消化吸収機能が弱いと感じている方は

〇良く噛んで食べる
〇一度に沢山食べない(少量頻回にする)
〇消化を助ける働きのある物を合わせて食べる

以上を心がけましょう。

先に酢の物を食べたり生のパイナップル大根おろし
などを一緒に食べるといいようです。

3、腸内ガスを発生させない。

一般的に食物繊維を豊富に摂ることは腸内環境に
良いとされていますが

人によっては腸内ガスが多く発生し具合が悪く
なったり、便秘の原因になる場合があります。

特に、にんにく、ごぼう、玉ねぎ、乳製品
果物、果糖、小麦などを食べるとガスが多く
発生する人は

これらの食材を控えた方がいいと思います。

また女性は野菜を多く摂る傾向がありますが
野菜の多くは不溶性食物繊維なので、これらも
ガスを増やしお腹の張りを増長させる原因に
なります。

私は、野菜を多く食べすぎたり、にんにく、ごぼう
未精製大豆製品の摂りすぎるとお腹が張って最高に
具合が悪くなります。ですのでこれらの食品は
極力摂らないようにしています。

4、乳酸菌を増やす。

乳酸菌は悪玉菌を抑え腸内環境を改善します。

それ以外にも乳酸菌は腸内カンジダ菌を抑える働き
があります。

腸内カンジダ菌は副腎疲労の一番の原因とされています。

副腎疲労は炎症を抑えるコルチゾールが過剰に
分泌されてしまうことで副腎が疲労してしまい
様々な症状を起こす病態です。

カンジダ菌による腸内の炎症はコルチゾールを
多量に消費すると言われています。

副腎疲労対策には様々な方法がありますが

乳酸菌を増やすのはカンジダ菌の住処が減る
ことになるので、有用と言われています。

5、便秘しない!

現代人は便秘の人が多く

「自分は便秘ではない」と思っている自称「健腸」の人でさえ
蓋をあけてみたら、排泄されていない物が多くあり
それが病気の元になっていた、という
研究データもあるそうです。

便秘といってもタイプは様々で、それにより対策が違って
きます。やたらに食物繊維を食べても便秘は改善されない
こともあります。

自分に合った方法で便秘を解消しましょう。便秘の解消法
については、この記事も参考にしてください。

6、ストレスを溜めない!

ストレスを溜めないことも大切です。脳と腸は密接な
関わりがあり、ストレスフルな生活は腸にも悪い影響を
与えます。

特に体を動かす事はストレス解消以外に

  • 血流が改善して脳の働きが活発化する
  • インスリン抵抗性や肥満が改善する。
  • 免疫力を高める。
  • 大腸がんの予防になる。

など良い事づくめです

他にも瞑想や音楽を聴く、お風呂にゆっくり入るなど
自分なりのストレス発散法を数多く用意し、小出しに
ストレスを発散するようにしていきましょう!