第143回 野菜だけでは、健康的なダイエットは出来ない。

第143回 野菜だけでは、健康的なダイエットは出来ない。
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食事の見直しで最初にチェックすることは?

食生活を見直す時に、スイーツの食べ過ぎや
野菜不足を心配する女性は多いと思います。

でも、その前に
一番大事な主菜(たんぱく質のおかず)が
きちんと摂れているか、チェックをしてみましょう。

肝心のたんぱく質を摂らずに、野菜だけ増やすのは
車で例えるなら、”ガソリンを入れずにオイルだけ
追加しているようなもの”で、意味がないからです。

たんぱく質は身体の構成要素であるのはもちろん
血液、ホルモン、免疫機能に関係する抗体など
全ての基礎となるものです。

野菜に含まれるビタミンや食物繊維、抗酸化
物質なども、美容には大切ですが、あくまでも
主体となる栄養素を補うもので、主役にはなりません。

たんぱく質は食品の重量ではない。

たんぱく質は、一般的には体重1kg当たり
1g~1.2gが必要所要量となっています。
これは、お肉やお魚の重量ではなく、含有量です。

例えば主な食品のたんぱく質は・・

魚介類
アジ(100g)           14g
うなぎ(100g)        23g
シャケ(一切れ)        14g
さんま(一尾)            16g

※一部の貝類以外はアミノ酸スコア100の物がほとんどで
カロリーも低く優秀な食材です。

畜産
鶏卵(1個)               7g
牛ヒレ(100g)       22g
豚ロース(100g)      20g
鶏ささみ(2本)        20g
チーズ(20g)      4.5g

※魚に比べ手軽に蛋白質を摂る事が出来ます。

大豆製品
納豆(1パック)       7g
木綿豆腐(100g)   6.6g

※イソフラボンなどが豊富で優秀な食材です。
必須アミノ酸が不足しているので
動物性蛋白質と一緒に摂るとベストです。

炭水化物
ご飯(一膳)        4g
食パン(六つ切り)   5.6g

※白米や白パンはビタミンやミネラルが不足するので
出来れば未精製穀物がいいでしょう。

※全て一人前の量で概算です。
※たんぱく質の量は調理法で変わります。

野菜にもたんぱく質は含まれますが、多くても2g程度
なので、かなり沢山食べないとたんぱく質は補えません。

お肉を嫌う女性達

女性は、お肉を嫌う人が多いようです。

理由としては

・肉食はコレステロールを上昇させる
・将来、がんなどの病気にかかる心配がある
・腸内環境が悪くなる

など、お肉は健康に悪い、というイメージが強いようです。
他にも畜産業界への不信(餌の問題、抗生物質や
成長ホルモンの投与など)からお肉を食べない人が
多いですね。

それぞれについて、私の考えを書いてみました。

■コレステロールについて

糖質の管理がしっかりできていれば、善玉コレステロール値も
上がるので、全体のコレステロールに占める善玉コレステロールの
割合が
高くなり、問題にならない事の方が多いです。

コレステロールは、ビタミンEなど脂溶性のビタミンを運搬する
役割もあるので、むしろ低すぎる方が抗酸化力が働かず
問題だと言われています。

■将来の疾患(癌など)になる心配について

肉だけ食べて魚を食べない、野菜を食べない、など
何かに偏る食事でなければリスクは減らせるでしょう。

疾患の原因は肉食だけでなく遺伝的な要素や、ストレス、
化学物質、放射能など
今、晒されている環境による影響も無視出来ません。

■腸内環境について

肉を一度に沢山食べたり、胃酸の分泌の悪い人
消化酵素の出にくい人、は不消化の物が腸に
流れやすいので、腸内環境を悪化させる可能性はあります。

お肉などのたんぱく質を摂る時はコツが必要です。
やたらに肉を沢山食べればいい訳ではないんですね。

肉をむやみに避けない方がいい理由

肉の食べ過ぎは腸内環境を悪くするかもしれませんし
身体に悪影響を及ぼす可能性も否定できません。

しかし、それでも私は、むやみに肉を避けない方が
いいと思います。

ご飯と味噌汁と野菜だけではたんぱく質は不足し
潜在的な蛋白質と鉄、亜鉛欠乏になっている
可能性があるからです。

栄養不足の状態が長く続くと、免疫力は落ちて
感染症や、癌などの疾患にかかるリスクが増えます。

総合的に考えると肉を避けるより、適度に食べた方が
病気の予防になるのです。

また、肉を避ける女性は、

慢性的な肩こり、朝起きられない、だるい、など、病気の
診断は付かないけれど、不調を感じる場合が多いようです。

どうしても肉が嫌いな人は、魚や卵を積極的に食べて
蛋白質不足にならないようにしましょう!