第151回 油で慢性炎症とアレルギーが改善。安全な糖質制限のために。

第151回 油で慢性炎症とアレルギーが改善。安全な糖質制限のために。
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糖質制限で健康被害を受けるとしたら、 というテーマで書いています。
今日は三回目です。 以前の記事も読んでみて下さい。
糖質制限と腸内環境 糖質制限とストレス

糖質制限はリノール酸リッチになりやすい。

糖質制限は主食抜きで、おかずだけ食べる食事法です。
しかし、おかずだけの食事は肉や 卵やチーズに偏ります。
以前の私がそうでした。

カロリーは沢山摂っても太る事はありませんでしたが、
治したいはずのアレルギーは、酷くなりました。

振り返ってみると、やはり油の問題であろうと思いました。
炒め物や揚げ物でリノール酸が多く オメガ3系脂肪酸が
圧倒的に欠けていました。

そこで、揚げ物は極力控えることにしました。
夜はお刺身や豆腐やぬか漬などを食べるようにしました。

それでも魚が足りない時は亜麻仁油粒を飲むようにしました。
その結果、痒みは収まり、手放す事が出来なかった 抗アレルギー剤の
薬も飲まずにいられるようになりました。

魚と発酵食品と食物繊維を意識的に摂ろう。

糖質制限でも、 水溶性の食物繊維や 発酵食品は、
意識して摂った方がいいと思います。

腸内環境の悪化も慢性炎症の原因になるからです。

またオメガ3系、特に魚の割合を増やすことが大事です。
食事から摂る脂質は細胞膜の構成成分となります。

魚油の成分であるEPAはとても柔らかい脂肪酸です。
EPAを毎日たくさん摂っている人の細胞膜はEPAが多くなり、
とても柔軟な細胞膜ができることになります。

また、この細胞膜に含まれたEPAは、いろんな炎症を
抑えてくれる物質に変わって、
私たちを炎症から守ってくれる働きもしてくれています。

亜麻仁油やエゴマ油などのα-リノレン酸も体内で
EPAに変化します。しかし、全てがEPAに変化
する訳ではなく、変化の際に必要な酵素活性が
弱い場合には、効率良い変化が出来ません。

ですから出来るだけ魚から摂るのがベターです。

参考サイト:オーソモレキュラー・jp
http://www.orthomolecular.jp/nutrition/epa-dha/

 

魚を食べる時は、酸化、水銀、餌に注意

魚を積極的に摂るのはお勧めなのですが、注意点もあります。

一つ目は魚の油は酸化しやすいことです。
新鮮な魚、生食出来る魚を選び、 干物は避けるのが無難です。

二つ目は水銀の問題です。
(以下は東京都健康安全研究センター http://www.tokyo-eiken.go.jp/ より引用)

 

有機水銀は、メチル水銀やフェニル水銀などがありますが、 毒性が強く、魚介類に微量に含まれるメチル水銀が特に重要です。 メチル水銀は、飲み込むと、消化管から容易に吸収され、 さらに「血液脳関門」(毒物が脳に到達するのを防ぐためのバリアー) も通過して脳に移動します。 その結果、視野障害、聴覚障害、言語障害、運動失調などの 中枢神経系の障害が生じます。・・・中略・・・ 食物連鎖の過程でメチル水銀は徐々に生物濃縮され、 マグロ類などの大型魚では、水銀含有量が海水中の濃度に 比べて約3,000倍ほど高くなると報告されています。

 

今は水銀だけでなく放射性物質など海洋汚染も深刻になっています。
食物連鎖上位の大きな魚(マグロなど)の大型の魚はたまに食べるようにして
普段はサンマや鯵など小型の魚を 食べるようにしましょう。

三つ目は餌の問題です。
EPAやDHAは魚本体が作るのではなくプランクトンが蓄積したものと 言われています。
(一部の草を食べる牛にもオメガ3系の油は含まれています。)
つまり養殖魚では餌の内容で違いが出るということです。

また密飼いによる薬剤の使用も気になるところですね。
まあ、ここまで気にしていたらきりがありませんが、 自然食宅配で扱っている
「エコシュリンプ」(ブラックタイガー) を利用するのもいいと思います。

エコシュリンプは、インドネシアで伝統的な「粗放養殖」で育てられ、 飼料は、
養殖池に生えている水草を発酵させて発生させたプランクトンや、 自然に池に存在する
プランクトン、小さい虫などなんだそうです。
抗生物質を与える必要がなく、安全な養殖が可能となっているそうです。
ちなみに私が購入しているのは生活クラブ生協や大地宅配からです。

ただ、EPAが圧倒的に多いのは青魚なので、養殖されていないサバ、さんま、
イワシなどを食べるようにすれば問題ないですし、安上がりで済みますよね。

まとめ

肉もいいけど、細胞膜を柔らかくする魚も食べよう。

魚を食べる時は新鮮な物、生の物がお勧め。

大型魚より小型魚にしよう。 養殖魚の場合は餌や抗生剤にも注意しよう。