第185回 あまくない砂糖の話 感想

第185回 あまくない砂糖の話 感想
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今日は、先日観てきた映画の感想です。

「あまくない砂糖の話」

オーストラリア人がその国の平均的な砂糖摂取量(1日160g:角砂糖40個分)
を60日間摂り続け、心身の変化を記録した映画です。

実験前の総カロリーや運動量は変えず、お菓子やジャンクフードではなく、

低脂肪でヘルシーとされる食品
(でも砂糖はタップリ入っている:実際の食事内容)

を食べ続けたら、どうなるか・・
実験結果はネタバレになるので、ここで書くのは避けますが

同じカロリーだとしたら、やはり糖質を減らした方が
太りにくく、砂糖が心身に及ぼす悪影響が目に見えて
分かる内容となっていました。

ちなみに、今回は純粋に砂糖(ブドウ糖+果糖の二糖類)
の影響に焦点を当てていたようで

他の糖質(炭水化物、乳糖など)は、計算に入れていない
模様です(たぶん)

映画の中では明言はしていませんでしたが、実験前の主人公は
スーパー糖質制限をしていたと思われ

その人が、急に1日160gの砂糖にプラスして
パスタやシリアルなどの炭水化物も食べるとなると、合計して
もっと多くの糖質を摂る事になりますよね。

だから、今回の実験結果は単に160gの砂糖の影響だけとは、
言い切れないのでは?という疑問を持ちました。

(話の展開についていなかった私が、実験の条件を
見逃していただけかもしれませんが・・)

さらに、もっと欲を言えば、今回の実験では
血液検査だけでなくCTなども含め
様々な検査をしていたようだったので

血液データの数値(画像も)も、実験前後で比較して
(変化が見られなかったところも含めて)全て
公開してくれると良かったな〜と思いました。

まあ、文章とは違い視覚に訴えかけるのが映画の役割だとすれば、
このような構成になるのは仕方がないのかもしれませんが。

 

企業は個々の健康より利益が優先、と言う事を知る。

 

最初から、いろいろ注文をつけてしまいましたが、それでも、
この映画は多くの人に観てもらいたいと思います。

特に、今後、子育てをするであろう若者の方々には是非。

今回、特に印象が深かったのは、
虫歯で、ほぼ全ての歯がぼろぼろになってしまっていた
アメリカの少年(確か19歳)の話です。

…………………………

少年が育った地域は、2〜3才の頃から哺乳瓶で
清涼飲料水を飲む生活が習慣化しており

このままでは、いけないと立ち上がった、ある歯科医師が、
その地域を歯科バスで巡回し診療に当ります。

 

そして、その少年の抜歯を試みる事になったのですが、少年の
持病や体質により麻酔が効かず、少年は大変苦しい思いをします。

 

その様子を傍で見ていた少年の母親は、思わず目を背けていましたが、
息子の歯が虫歯だらけになり、ほとんどの歯を抜歯する事になる原因が

幼い頃から砂糖がタップリ入った(昔からある有名な)清涼飲料水を飲ませ
続けていたからだと、

つまり自分にも原因があったのだと、分かっていたのかどうか・・

 

また、そんな目にあいながらも、少年が
「これからも○○(清涼飲料水の名前)を飲み続ける」と言っていた
事にも驚きました。

………………………………………

企業は利益優先、売り上げが全てです。甘味の至福濃度を研究し
低コストにして、いかにリピートさせるか、常に考え続けています。

私は、どちらかと言うと、頭でっかちで、自分の気持より
身体にいいかどうか、を優先してしまうタイプなので

私のように、知識に振り回されるのもどうかと思いますが
それでも、やはり「知っておくこと」は重要だと思います。

もう原始時代には戻れませんし、快楽を求めるのも
仕方がないと思いますが(私もアイス好きですし)

知っていて自ら誘惑に乗るのと、知らずに飲み(食べ)続けるのでは、
やはり違いますから。

歯を無くしても、糖尿病になっても、太っても、その他の疾患になっても、
誰も身代わりにはなってはくれません。

アメリカだったら、それで企業を訴える人も出てきそうですが、日本では
自己管理が出来なかった個々の責任になるのは間違いありません。
それって、ばかばかしくないですか?

 

映画の性質上、上映してくれるところを探すのが難しいのか
予算がないのか、分かりませんが

公開は短期間しかしないようです。興味がある方は、ぜひ
上映場所をチェックしてみてくださいね〜。

「あまくない砂糖の話」