第156回 知らないから食べられる。食後高血糖について。

第156回 知らないから食べられる。食後高血糖について。
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今日は知らなかったでは済まない食後高血糖についてです。

普通の健診では分からない食後高血糖

私が糖質制限を始めて3年以上が経ちました。

実は、最初からスムーズにいったわけでは
ありませんでした。

消化力が弱いのに糖質を摂れないストレスで 食べ過ぎ ました。
揚げ物や加工品もたくさん食べていました。

そのためかどうか 定かではないですが
身体の具合を悪くしたこともありました。

でも、試行錯誤しながらいまだに糖質制限を
続けているのには理由が あります。

それは自己血糖測定器で 食後血糖を測定して
自分の血糖値が高めなことが 分かったからです。

…………………

会社の健診や標準的な人間ドックでは
食後血糖を 測るところはほぼありません。

コストと時間がかかるからです。

その代わり糖尿病のスクリーニングとなっているのが
空腹時血糖と、ヘモグロビンエーワンシー(HbA1c) です。

しかし、これだけでは片手落ちです。

HbA1Cは、1〜2ヵ月の血糖値の平均が分かりますが
たとえ食後血糖が高くても、その後、血糖が急激に下がれば、
平均を表すHbA1Cは 正常値に近くなってしまうからです。

例えば、Aさんの血糖値が
測定前値:90
食後1時間値:220
最低値:60※ ・・・だったとします。

※5時間糖負荷検査 実施医療機関はこちらから。

食後血糖は220と高いので、そのまま
糖質5割から6割の食事を していれば、
毎食、血管の内壁を傷づける危険があります。

でもHbA1Cは高めの正常値になってしまいます。
測定前の血糖値と食後の最低血糖で 相殺される
からです。

糖尿病も境界型も自覚症状はありません。
なので、健診結果に安心します。

このように実は糖尿病のリスクが大きいのに
何の対策も しないまま食後高血糖による
動脈硬化が進み

ある日突然、心筋梗塞などの重大な疾患を
引き起こすケースは多いと言われています。

 

糖尿病の心配がない人は雑穀米でOKかもしれないが・

日本人は2型糖尿病になりやすい民族と言われています。 2型糖尿病は、

  • インスリンは出ていてもその量が十分でなく(分泌能の不足)
  • インスリンの効きが悪くなること(インスリン抵抗性)

・・が原因で起こります。

インスリン分泌能が高く、インスリン抵抗性もない若い人が、
清涼飲料水、お菓子、パン、麺、白米を多く食べる生活から
玄米、雑穀中心のご飯に改めれば、

血糖値の上昇は抑えられ ダイエット効果も得られるかもしれません。

しかし、すでに
インスリンの分泌能が弱っていたり インスリン抵抗性のある方が、
未精製穀物でも
糖質6割の生活をしてしまうと

食後高血糖で血管を傷つけ糖化ストレスにさらされる恐れがあります。

心配な人は詳しい検査をしよう。

運動不足、体調が悪い、最近太った・・などの症状がある方は
是非、健診だけでなく、糖尿病の詳しい検査をしましょう。

例えばGA(グリコアルブミン検査)は、HbA1cよりも
食後高血糖の 予測がしやすいと言われています。

参考サイト:メディマグ糖尿病

http://dm.medimag.jp/column/85_2.html

自己血糖測定器や尿糖測定紙なら薬局で購入出来ます。

ワンコインで血糖の検査が出来るケアプロの活用もお勧めです。