第133回 痩せていても不健康な人・太っていても健康な人の決定的な違い。

第133回 痩せていても不健康な人・太っていても健康な人の決定的な違い。
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今日は、ぽっちゃり体型の人でも、あることを定期的に
していれば、健康でいられるというお話です。

健康な生活を送るには?

痩せたい、健康になりたいと思った時、運動よりも
食事で何とかしたいと思う人が多いようです。

しかし適度な運動はダイエットだけでなく、健康にも
重要です。

サウスカロライナ大学のステイーブン・ブレア教授は1994年の
研究結果で「肥満でもフィットネスが良好な人は、標準的な体重で
運動しない人と比べて死亡する確率が半分である」と述べています。

ダイエットのために運動を始めて「体重が減らない」と
早々に諦めてしまうのは勿体ないことです。

地味に続けていれば
●免疫力が強化される。
●脳の活性化になる。
●新陳代謝が活発になる。
など、様々な効果が期待出来るからです。

この際なので、「運動=痩せるため」という考えを捨てましょう。
ダイエットはあくまでも副次的な効果と思っていた方が
ストレスになりません。

どの程度の運動をするといいの?

ブレア教授は「1週間に計150分の中等度の運動、または計75分の
強めの運動という指標をクリアしていれば、体重の増減以外の
運動のメリットを得られる」と述べています。

中等度の運動とは、「ややきつい」と感じる程度の運動強度です。
(心拍数が100-120拍/分、最大酸素摂取量の50%程度)

例えば、早歩きで「ややきつい」ウオーキングを
1日に30分、週に5回行えば良いことになります。

「一度に30分も歩くのは疲れるよ」と言う方は

昼休みの10分、休憩時間に5分×2回、通勤時に10分
など・・・小分けにするのはどうでしょうか。

 

脂肪燃焼ウオーキングをしよう!

どうせやるなら、赤筋を意識した効果的なウオーキングを
しましょう。これなら痩せる効果も期待出来ます。

筋肉には白筋と赤筋があり、白筋は瞬発力が必要な時に大きな力を
出せる筋、赤筋は大きな力は出せないけれども、姿勢を長時間維持
するなどの継続的な力を発揮します。

そして、脂肪燃焼をするのは赤筋だと言われています。
赤筋は、手足の深い所、背骨の周りに多くあります。

赤筋を活用するには、背筋を伸ばしてお尻と
お腹をしめ、
歩幅を大きくして早く歩くこと。

赤筋は酸素を大量に消費するので、有酸素運動が必要です。

先に述べた心拍数100〜120/分の中程度の運動ならば、
有酸素運動になります。
うっすら汗をかき、隣の人とおしゃべり出来る強度で
行いましょう。

短時間で運動効果が得られる方法とは?

 

忙しくてウオーキングをする時間がない時は
階段を活用しましょう。
階段昇降は強度が高いので短時間で効果が得られます。

ある大学生を対象に行われた
8週間の階段昇降での運動効果を見る研究では
悪玉コレステロールの減少や
有酸素運動の能力の向上などが見られました。

これは、1日に30分のウオーキングをした場合と
同等の効果なんです。

具体的には週に5回、1日に2回199段の階段上りを行い、
終盤は昇る回数を1日5回に増やしたそうです。

199段を昇るには2分かかります。
5回昇るには10分かかる計算になります。

一般的なビルの階段は
一階分20~25段程度、住宅では13段なのだとか。
およそ10階建てのビルを、階段で1日5回昇ればクリアです。
10階まで階段かあ・・・とため息が聞こえそうですが・・

階段だけでなく、早歩きウオーキングと組み合わせれば
5回も昇る必要はありません。また、完璧を目指さず

外出先や会社では必ず階段を使うようにするだけでも
いいのです。

「最短で効果が得られるようにしたい」
「完璧に出来ないならやらない方がマシ」

・・・と最初から飛ばす人は挫折する事が多いようです。

「今出来る事を、やっておこう」と地道に行った方が

結果的に長続きします。自分のペースで行いましょう!

まとめ

・少し太っていても運動習慣のある人は、
痩せていて運動しない人より死亡率が低い
・運動はダイエットの為でなく脳の活性化のために行う。
・週に150分の中等度の運動が健康を維持する。
・階段を活用すると短時間で運動効果が得られる。
・1日10分程度の運動でも、何もしないよりは健康効果が得られる。