第206回 緩い糖質制限をしながら血糖値を安定させる7つの方法

第206回 緩い糖質制限をしながら血糖値を安定させる7つの方法
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最近 流行している緩い糖質制限は少し糖質を摂れるので
続けやすいのが良い点です。
しかし、主食を摂らない糖質制限に比べ血糖値の変動が
起きやすいのが難点で、1番注意しなければいけない所
だと思います。

今日は緩い糖質制限を続けながら血糖値を安定させる方法に
ついて簡単にまとめました。

血糖値の乱高下の大きな原因には食後の高血糖がありますが、この

食後高血糖を防ぐことが、血糖値を安定させる最大の
ポイントになります。

 空腹時血糖を低く保つため食事の間隔を空けること。

ブドウ糖を細胞に取り込むには糖輸送体(Glut)が必要です。
脂肪細胞や筋肉にあるGlut4はインスリン依存性ですが

肝細胞や膵臓のβ細胞にあるGlut2はインスリン非依存性で
血液中のブドウ糖を濃度の差で取り込みます。

ブドウ糖の3分の1は肝臓で取り込まれますが、
血糖値が低いほど、ブドウ糖は取り込まれやすくなり
食後の高血糖を防ぐ事が出来ます。

従って食事の間隔は最低でも3〜4時間は空け
空腹時血糖を低く保つことが、大切です。

どうしても空腹に耐えられない時は、血糖値の上がらない
間食を摂るなどで対処しましょう。

野菜または、蛋白質ファーストで。

第一相インスリン分泌(食べてすぐ分泌される)が弱い人は、
いきなり糖質を食べてしまうと血糖値が急上昇してしまいます。

腸内にあるGLP-1は食事の刺激により分泌されインスリン分泌
を促進させますが、GLP-1の分泌まで15分ほどかかると言われ
ています。

糖質を摂る時は
最初におかずを食べ15分を目安に糖質を食べるように
しましょう。

筋トレでGlut4を増やしインスリン感受性を良くする。

筋肉や脂肪組織にある糖輸送体Glut4は筋肉運動を続けると
増加するのだそうです。

強度高めの定期的な筋トレ運動でGLUT4を増加させ
インスリン感受性を上げましょう。

糖質を食べ過ぎたら食後にも身体を動かす。

Glut4は、通常はインスリンがないと細胞の表面に
出てきませんが

筋肉運動などで刺激が加わると表面に出てきて
ブドウ糖の取り込みを行います。

特に糖質を沢山食べてしまった時には
食後15〜30分の休憩後、身体を動かして食後高血糖を
防ぎましょう

マメに動いて脂肪筋を減らす。

肥満者、非肥満者に関わらず運動量が少ない人は、筋肉に脂肪が
練り込まれており(脂肪筋)それがブドウ糖の取り込みを悪くする
原因になっていることが明らかにされています。

糖質が少ない食事でも身体を動かさなければ脂肪筋は増えるので
油断は禁物。普段からマメに身体を動かして脂肪筋を減らすように
心がけましょう。

炎症を抑える

感染症、歯周病、肥満などで炎症性サイトカインが分泌されて
いると、インスリン分泌が抑制され血糖値が下がらなくなります。

糖質を抑えた食事や運動だけでなく炎症を抑えるような
口腔や身体のケアも大切です。

腸内環境を整える。

最近の腸内細菌の研究で、糖尿病の方の腸内細菌叢には
一定の特徴があることや、インスリン分泌に関わらず
同じ炭水化物を食べても、腸内細菌叢の違いにより
血糖値が上がる人と上がらない人がいる事、

などが明らかになっているそうです。

また、内臓脂肪の蓄積に先立ち、腸の炎症があるのでは?と
する研究も発表されています。

腸内環境を整える事は血糖値を安定させることにもなります。

更に乳化剤などの添加物が腸粘膜のバリアを崩す事も
分かっているので加工度の高い食品を減らす事も大事ですね。

緩い糖質制限をしながら血糖値を安定させる方法まとめ

1、空腹時血糖を低くしておく

2、食べる順番ダイエットは必須

3、筋トレでGLUT4を増やそう

4、食後の運動で高血糖を予防

5、マメに運動し脂肪筋を減らす

6、口腔や身体のケアで炎症を抑える

7、腸内環境を整える。

 

参考サイト)

関西電力医学研究所 糖尿病研究センター

http://kepmri.org/divisions/糖尿病研究センター%E3%80%80糖尿病・内分泌研究部/

特集スポーツの科学 運動と骨格筋GLUT4

https://www.jstage.jst.go.jp/article/tits1996/11/10/11_10_42/_pdf

順天堂
太っていなくても生活習慣病になりやすい人の特徴が明らかに
~筋肉の質の低下が原因である可能性~

http://www.juntendo.ac.jp/news/20160801-01.html

慶応義塾大学
肥満に伴う大腸の炎症が、糖尿病発症につながることを明らかに

https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/files/2016/8/10/160810_1.pdf#search=%27慶応大学+腸内細菌と糖尿病%27