第198回 シュガーブルース 感想

第198回 シュガーブルース 感想
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今日は、「シュガーブルース 家族で砂糖をやめたわけ
を観てきた感想です。

 大まかな内容

チェコの女性監督によるドキュメンタリー映画です。

この映画を作るきっかけは監督自身が妊娠糖尿病になったこと。
彼女は砂糖の害について調べ始め、 家族で砂糖抜きの生活を
することを決意しました。

その中で、加工食品のありとあらゆる物に砂糖が
使われている現状に気づき、それらの物に頼ると
家族の健康は守れないことを実感します。

また、砂糖業界と社会との闇も探っていきます。

その結果
○「ある出来事」が発端となり、社会が砂糖の害を
過小評価してしまうようになったこと。

○そのため、多くの人が、無防備に砂糖を摂り、
子供に安易に与え、結果として脳や体に深刻な
ダメージを与えていること

・・・に危機感を持ちます。

「もっと砂糖の害について知ってほしい」
砂糖は依存性のあるドラックだと気づいてほしい」

・・・その思いから、家族一丸となり啓蒙活動を
していく様子が描かれています。

 感想 

最初に疑問に感じた点を一つ。砂糖抜き生活を始めた
映画監督の女性が考えた「健康的な食事」とは、

動物性たんぱくを控え
複合糖質(なるべく未精製穀物)や野菜、果物、
豆などの
植物性蛋白質を中心に、というものでした。

もちろん映画の中では
「複合糖質でも最終的にブドウ糖に分解され
血管を傷める可能性がある」

という医師の話も紹介していましたが

一定の食品に偏らず、肉も魚、卵など
動物性蛋白質も食べるという選択肢も
あっていいのでは?と思いました。

日本でもジャンクフード税を。

以前に書いた「甘くない砂糖の話」と同じ内容になりますが
砂糖業界に限らず、
食品業界は「利益が優先」になるのは当たり前。

どんなに質の良いものを提供しても、値段が高くて買う人が
少なかったら会社としては成り立ちません。

だから一番いいのは消費者が自分や家族の健康を考え、
良い物を買うようにしていくこと。

砂糖や果糖ブドウ糖液糖、質の悪い油、添加物が多く入った
食品は買わないようにすることです。

でも、私を含めて多くの人は、お金と甘い誘惑に弱いので
スーパーで、おいしくて安い方を買いたくなってしまうと
いう気持ちも分かります。

イギリスでは糖分が含まれる飲料に対する課税が
検討されているようです。

日本は海外に比べ肥満者も少ないので、このような
「ジャンクフード税」は当分導入されないかも
しれませんが

あってもいいのでは?と個人的には思います。
どれを税の対象にするか、線引きが難しそうですが・・・。

でも税金をかけて糖分がたくさん含まれる加工品の
値段が高くなれば
多少は買うのをためらうでしょう?

砂糖抜き生活の意外な難題

この映画監督は、すごく行動力のある人で
家族一丸となって、ほかの協力者も得ながら
学校や街頭などでユニークな啓蒙活動を
行っていきます。

砂糖業界という大きな圧力を前に
こういった映画を製作し公開するのもかなり
勇気がいりますよね。

でも、この映画でも描かれていましたが
砂糖抜き生活で一番難題なのは、砂糖が大好きな
両親、親戚、学校、同じ子供を持つ親だったりします。

周囲と合わせないと
「神経質になりすぎじゃない?」と言われたりしてね。

だからこそ、こういった映画は、健康志向の高い
一部の人たちだけが見るのではなくテレビや雑誌で
どんどん取り上げてほしいですね。

子供に体に悪いものを与えたくないと思っている親は
案外多いので、

砂糖や小麦や油がいっぱいのお菓子は上げないのが
当たり前、の世の中になれば

子供は、駄々をこねるのをあきらめて、かえって親の
ストレスは減るのではないでしょうか???