第189回 おから、こんにゃくはNG? 糖質制限のための便秘対策

第189回 おから、こんにゃくはNG? 糖質制限のための便秘対策
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今日は
前々回の記事の続きです。
便秘には腸に何らかの病気(腫瘍など)があっておこるものと
生活習慣や心理的な要因で起こるものがあります。
今日は生活習慣による便秘対策についてです。
まずは一般的な便秘の種類と対策から。

慢性の便秘の種類と対策

慢性の便秘は大きく3つに分けられます。

1、 弛緩性便秘

腸の蠕動運動が弱いことが原因で起こる便秘。
筋力のない女性やお年寄りに多く見られる。

2、 直腸性便秘

便意を我慢した結果、直腸付近で便が停滞し
水分が失われ固くなるため起こる。

3、 痙攣性便秘

過緊張やストレスで起こる。腸が固くなったり
攣縮により狭くなってしまいスムーズに便が
排出できない状態。便秘だったのに急に下痢に
なるようなケースも多く見られる。

1の弛緩性便秘の対策は、腸の蠕動運動を促す事。
朝、冷たい水を飲む、マッサージをする、運動をする
などが有効です。
2の直腸性便秘は、とにかく便意を我慢しないこと、水分を
しっかり摂って、便を柔らかくすることが大切です。
3の痙攣性便秘では、腸の蠕動運動を促すような対策は逆効果に
なることがあります。 

一番大切なのは、リラックスすること。

大豆麺、しらたきは要注意

糖質制限は、炭水化物の摂取が少なくなるため、
腸内細菌の餌になる食物繊維が摂りづらくなります。
だから積極的に食物繊維を多く摂る事が大切です。・・が!
糖質制限メニューでよくある
ご飯や麺の代わりにしらたき、こんにゃく麺
お菓子作りに大豆粉
など、不溶性の食物繊維が多い食材を多用すると
前述の3、痙攣性タイプの便秘の方では、お腹が張ったり
ガスが多くなるなど腸内環境がかえって悪化する
場合があります。
しらたきや大豆粉などの不溶性食物繊維で
お通じが良くなり、調子が良い人は
気にしなくて構いませんが

調子が悪くなった方は、それらの物は控え

水溶性食物繊維の割合が多い物を摂る方が
良いと思います。
加えて、3のタイプの方は、自分に合う乳酸菌を摂り
先ずお腹を落ち着かせ、安心する事の方が大事だと
思います。(ちなみに私はヨーグルトはお勧めしません)

糖質が少し高くても摂った方が良い物も。

私も糖質制限を始めたばかりの頃は
糖質を目の敵にし(苦笑)徹底的に避けていた時期が
ありました。
でも、最近は多少糖質が高めでも、
水溶性食物繊維が豊富なもの
マグネシウムが多いもの
ビタミンAやポリフェノールが多いもの
・ ・・などは、摂るようにしています。
水溶性食物繊維は、便秘対策に
マグネシウムは便秘対策と糖質代謝の改善に
ビタミンAやポリフェノールは抗酸化対策に
なるからです。
ちなみに水溶性食物繊維の豊富な物には
アボカド、納豆、オクラなどがあります。
マグネシウムは胡麻や海藻に豊富ですし
ビタミンAは人参やかぼちゃに(ビタミンAの
前駆体として)豊富に含まれます。
トマトのリコピンは抗酸化対策にオススメです。
また
便秘になってしまった場合は、薬局で購入した
酸化マグネシウムを服用し、早めの便秘解消を
心がけています。
そうすると、無理に乳酸菌を摂らなくてもお腹の
調子は良好になるようです。
※ただし、酸化マグネシウムは、人により副作用があるので、
注意書きを読んで慎重に服用してください。
最後に、水溶性食物繊維の豊富な食材を掲載しましたので
参考にしてください。
        水溶性食物繊維の多い食材 
食材(1食分) 水溶性 不溶性 食物繊維総量
アボカド 1.50 3.00 4.60
ごぼう 1.15 1.70 2.85
糸引き納豆 0.92 1.76 2.68
西洋かぼちゃ 0.90 2.60 3.50
オクラ 0.70 1.80 2.50
がんもどき 0.60 0.80 1.40
にんじん 0.70 1.47 2.17
モロヘイヤ 0.59 2.07 2.66
しゅんぎく 0.56 1.68 2.24
なめこ ゆで 0.55 0.80 1.35
めキャベツ 0.50 1.48 1.98
里芋 0.50 0.90 1.40
にがうり 0.50 2.10 2.60
トマト 0.45 1.05 1.50

 糖質制限のための便秘対策 まとめ

1、自分の便秘のタイプを知り対策を立てること。

2、不溶性より水溶性食物繊維の多い食材を摂る。
※1日で摂る食物繊維の推奨量は19g以上とされて
いますが人に寄ってそれ以下の方がいい場合も
あるようです。

3、自分に合った乳酸菌を見つけて飲むのも有効。